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補聴器の装用と耳鳴

 私の大学の後輩が「耳鳴りの9割は治る」という単行本を出し、その中に当クリニックが「耳鳴り専門外来を行っている病院」として(私に無断で!)紹介されていることから、最近、耳鳴外来について多くの問い合わせをいただいております。もちろん日常診療の中で耳鳴患者さんの診察は行っておりますが、残念ながら大きな病院と違って「耳鳴り専門外来」を行う時間が取れないのが現状ですので、ご期待に沿えない場合があることをご了承ください。

 彼の本はタイトルがセンセーショナルなので人目を引きやすいのですが、よく読んでいただくと、耳鳴りが「治る」(もしくは「消える」)のではなく「気にならなくなる」方法を紹介している内容であることがお分かりになると思います。これは彼独自の方法ではなく、1980年代にアメリカの神経生理学者ジャストレボフ教授が提唱したもので、世界中で広く行われている方法です。以前、別の項でも記載したように、突発性難聴など急に生じた難聴に伴う耳鳴は、早期の治療によって難聴が改善すると「治る」ことがあります。しかしながら、それ以外の多くの場合には耳鳴を消失させることは困難ですので、「気にならなくなる」方法をいろいろと試していただくというのが現状です。

 耳鳴りが「気にならなくなる」ようにする方法のひとつに「音響療法」という方法がありますが、難聴に伴う耳鳴に対しては補聴器の装用が「音響療法」のひとつの手段になるといわれています。つまり、難聴の方は周囲の生活雑音が充分に聞き取れないために、ちょうど静かな部屋にいるのと同じ環境にいる状態ですので、自分自身の音(耳鳴り)をより強く感じてしまう上に、聞こえない耳から音を良く聞き取ろうとすることで脳が音に対して過敏な状態になってしまうのではないかと考えられています。補聴器を装用すると周囲の雑音が聞き取れるようになるので、耳鳴が紛れるようになるとともに、音に対する脳の過敏性が改善され、長く(月から年単位)補聴器の装用を続けていくと周囲の雑音とともに耳鳴も聞き流せるようになっていくというわけです。ただし、一人暮らしなどで周囲に音がない環境では補聴器による「音響療法」は困難ですので、「音響療法」のために音が出る機能を持った補聴器というのもあります(当クリニックの補聴器外来で試聴していただくことができますが、あらかじめ予約が必要です)。

 NHKの「ためして○○」という番組でも、補聴器装用による耳鳴治療について別の後輩がお話ししたのですが、あくまで「難聴のある患者さん」を対象とした治療であることを(編集の都合上?) 番組でうまく伝えていただけなかったので、聴力に異常のない「無難聴性耳鳴」の方が補聴販売店に殺到して販売店も困っているようです。聴力が正常の方には補聴器装用以外の「音響療法」があります。また、難聴の程度や耳鳴の苦痛度によっても対処法は異なりますので、「音響療法」以外の「耳鳴が気にならなくなる」方法についてもご相談させていただきます。

耳鼻咽喉科いのうえクリニック

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